周りが『どこでもいいから入りたい』と言った時、僕はCMがつくりたかった。修羅場を越えてきたプロデューサーがシングメディアで描く次の挑戦

松田 雄太プロフィール
1987年神奈川県生まれ。大学を卒業後、(株)葵プロモーション(現AOI Pro.)へ入社。CMを中心とした様々な映像コンテンツのプロデュースを行う。ゲーム案件に限らず、海外撮影、タレント撮影、車撮影等の経験が豊富。12年間務めた(株)AOI Pro.から2025年4月THINGMEDIA株式会社に参加。

THINGMEDIA株式会社 プロデューサー 松田雄太 インタビュー01

――まずはこれまでのキャリアについて教えてください。

松田:
僕は中学生の頃からCMが好きだったんです。なので漠然と、いつかは「映像の仕事がしたい」「CMを作る仕事がしたい」と思っていました。

ただ、大学時代は広告の講義を受けてはいたものの、そこまで本気で目指していたわけではありませんでした。そんな中で迎えた就職活動が、ちょうどリーマンショックの時期で。僕らの世代から一気に就職氷河期になって、周りはとにかく「どこでもいいから就職したい」という空気になっていました。

その時にふと、「そういえば、自分はCMを作る仕事がしたかったんだ」と思い出したんです。だったら一度きちんと映像を学ぼうと思って、就職はせず、卒業後に渋谷の映像専門学校へ進みました。

その学校では映像広告について学びました。ただ、座学中心というより「とにかく現場へ行け」という方針の学校で。毎日のようにテレビやCM、ミュージックビデオなどの撮影現場のアルバイト募集があるんです。大体一日5,000円とか8,000円で、アシスタントとして参加できるような内容でした。

僕は広告にしか興味がなかったので、CMの現場ばかり応募していました。その中で、たまたま前職となるAOI Pro.の撮影現場に入る機会があって、そこでプロデューサーの方と知り合いました。学校の在籍時後半以降はAOI Pro.で制作のアルバイトを続けるようになり、その流れで改めて新卒採用を受けて入社しました。そこから約13年間在籍しました。

修羅場が教えてくれたこと

――実際に入ってみた広告の世界はいかがでしたか。

松田:
楽しかったですね。今も変わらず楽しいです。

映像の仕事って、基本的にはみんな好きだから続けている仕事だと思うんです。プロダクションは本当にいろいろな人と関わりますし、普通の会社員ではなかなか入れないような場所にも行ける。経験できることの幅は、どんな仕事より広いんじゃないかと思っています。

自分の強みと言われると……何でしょうね(笑)。現在シングメディアの執行役員である多聞さんとは、僕が社会人2年目の頃からずっと一緒に仕事をしていますし、彼やCOOの一樹さんからも「冷静だよね」とよく言われます。自分では焦っているつもりでも、周りからはそう見えないみたいで。「淡々と仕事をしているように見える」と言われることが多いですね。そういう意味では、安定感があるのかもしれません。

というのも、やってきた仕事が結構ヘビーだったんですよ(笑)。いろんな「やばい現場」を経験してきたので、大抵のことは「あれよりは大丈夫だな」と思えるようになりました。

よく自分でも言うんですが、「死なない」という感覚ですね。これで死ぬわけじゃないし、どんな案件もいつかは終わる。そのくらいの気持ちで向き合っています。

特に印象に残っているのは、まさに2年目の頃、多聞さんとご一緒したAKB48の仕事ですね。まだ2年目なのにPM(プロダクションマネージャー)のような役割を任されて、一週間ほとんど寝られませんでした。

他にも、中国で車のCMを撮影した時には、現地スタッフが新車の鍵をなくしてしまったこともありました(笑)。そういう「しびれる経験」を何度も積み重ねてきたからこそ、「これくらいなら大丈夫」と思えるようになったんだと思います。

THINGMEDIA株式会社 プロデューサー 松田雄太 インタビュー02

何か面白いことが起きる気がした

――大手からシングメディアへ。転職を決めた時はどんな心境だったのでしょうか。

松田:
もともと自分の中にも、少しもやもやした気持ちがありました。

一樹さんとはAOI Pro.で隣の部署だったので、昔からよくご飯にも行っていて、コロナ前後くらいから「うちに来ない?」と声をかけてもらうようになったんです。ただ、「行きます」と返事をするまでには3年くらいかかりました(笑)。AOIは大きなプロダクションですし、おかげさまで本当に仕事がどんどん入ってくるんです。レギュラー案件もありましたし、簡単には辞められませんでした。

一方で、プロデューサーになると数字を求められたり、営業をしたりという役割も増えます。でも僕は、どちらかというと営業が得意なタイプではなくて、「二番手」で責任を持って動くほうが性格的に合っているんです。

AOIに今後も長く在籍する未来も何となく違うかもな、と思っていたタイミングで、一樹さんからのお誘いが重なりました。この人の背中を見ていたら、何か面白いことが起きるんじゃないかなって。そんな気持ちがあって、シングメディアに行くことを決めました。

転職にあたって、他社の選考を受けるなどは全く考えませんでした。ありがたいことにAOIの先輩が立ち上げた会社から誘われることもありましたが、転職するならシングメディアだなと。起業も、一度も考えたことはないですね。

いまでも僕は、一番手よりも今のような立ち位置のほうが自分には合っていると思っていますし、この選択をしてよかったです。

1年で「救世主」と呼ばれる存在に

――シングメディアに入社してみて、いかがでしたか。

松田:
実は入社する直前、一樹さんとご飯を食べた時に「今ちょっと会社がやばいんだよね」って言われたんです(笑)。でも実際に入社してから、僕が入社した年は売上も倍くらいになって黒字化も実現しました。自分で言うのもあれですが、少しは「救世主」みたいな役割になれたのかなと思っています(笑)。

今年もありがたいことに仕事をいただけているので、このまま会社として右肩上がりに成長していきたいですね。

一方で課題で言えば、僕がこれまで経験してきたようなタレントを起用した広告制作の経験値を持っているメンバーはまだ多くありません。そこはこれから育てていかなければいけない部分だと思っています。

ただ、シングメディアのメンバーは映像へのリテラシーや熱量がすごく高いと感じています。今の大手企業の若手は、働き方やコンプライアンスなど、ある意味守られた環境で仕事をしている世代です。それはもちろん大切なことですが、その中でもやもやしている人も多いんですよね。

その点、シングメディアではもっと自由に挑戦できますし、メンバー同士の距離も近くて仲がいい。それはすごく良いところだと思います。

もともとシングメディアは「はぐれもの」の集まりなんです。エリート集団ではないので、「雑草魂」を持っている人にはすごく合うと思います。例えば大手企業で、上が詰まっていてなかなか活躍できなかった人でも、ここなら違う視点で力を発揮できるはずです。今は給料もいいですし(笑)。

「人生一回だからこそ、何かを成し遂げたい」

――今後、挑戦していきたいことを教えてください。

松田:
AIですね。近い未来は、間違いなくそっちが主軸になってくると思っています。僕自身はすごくポジティブに捉えています。

これまでは、予算の都合で諦めなければいけなかった表現がたくさんありました。例えば、スタジオのグリーンバックで「エベレストの頂上」を再現したいと思っても、現実的には難しかった。でもAIを使えば、そうした「今までできなかったこと」が表現できるようになります。その可能性は、この数年でどんどん広がっていくはずです。

もちろん、お金の取り方やビジネスとしてどう成立させるかという課題はあります。でも、そこをきちんと仕組み化できれば、これまでより少ない稼働でも価値を生み出して、しっかり利益を出せるようになるはずですよね。

そうした未来を、会社として作っていきたいと思っています。

――最後に、転職を迷っている方へメッセージをお願いします。

松田:
僕自身も決断するまで3年かかりました。でも、「人生一回だからこそ、何かを成し遂げたい」という気持ちが少しでもあるなら、その気持ちは大事にしてほしいです。

経験者の立場から言うと、どこかのタイミングで必ず壁にぶつかる時期が来ます。その壁をネガティブに捉えるのではなく、「新しいことに挑戦するタイミングなんだ」と前向きに考えてみてほしいです。

ぜひうちの面接に参加する際には、スタンスで来てもらえたら嬉しいですね。

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