諦めていた映像業界へ。「挑戦者」を体現する。2022年度新卒・鈴木勇那
- 鈴木勇那
- Director|2022年度新卒
今回は2022年度に入社した新卒3名のうち、鈴木勇那さんにインタビューを実施。インターンについて、そしてシングメディアについての率直な思いを語ってもらいました。
旅行業界志望だったがコロナ禍で方向転換、諦めていた映像業界へ
ディレクター志望で入社しました、鈴木勇那と申します。東京都出身で、好奇心旺盛な性格です。
離乳食が納豆だったらしく、今でも週に3回くらいは納豆を食べています。本能的な部分に納豆があって、すし屋に行っても〆は納豆巻きです。体調が悪いときやストレスが溜まっているときも納豆を食べないと体調を崩してしまうほど。納豆菌に体内を握られていると言っても過言ではありません。
部活は中学のときはバスケ、高校のときは水泳をやっていました。ただ途中で腰を怪我して水泳ができなくなり、やめることに。
大学では観光や旅行など交通系を学んでいました。そのため就職先としては旅行会社を目指していたんです。だけどコロナ禍で将来性があまりよくないなと思い、急遽方向転換することに。
昔から映画やドラマが好きで、自分でも作ってみたいなとは思っていたものの、そこはプロの領域で創造性がある人でないと入れない世界なんだろうなと考えていたため、諦めていたんですが、コロナ禍でいい機会だと思い、映像の世界へ入ってみようと思いました。
MVきっかけでシングメディアを知り、企業理念がピッタリでインターンに応募
友達が見ていたMVのプロダクションにシングメディアの名前が載っていたからです。けっこう大きいグループのMVだったので、YouTubeのプロダクションに名前が載るというのは珍しくて興味を持ちました。
それまで大手の映像制作会社を受けていたんですが、専門とか美大へ行っていないと相手にされない的なことを言われて、「やっぱりキツイのかなぁ」と思っていたときの出会いでした。
さっそくシングメディアのホームページを見たら、そこに書いてあった企業理念が、それまで自分が面接の際に言ってきたことと同じで「これはすごい」と共感し、すぐに応募したんです。
最初から映像業界を見据えていたわけではなくて、ただ昔から好きだったことをやれるタイミングが今かなと思って入ったという感じです。
インターンでプロの世界は責任感が違うと実感
インターンをする前とした後で、何か変わったことは?
わりと思ってた通りの世界でした。あまり期待しすぎずにインターンを始めたので。芸能人に会えるとか、キラキラしたイメージとかは描いていなくて、将来的にディレクターとして映像を作る前の準備段階的な捉え方で入ったので、期待外れ感は全然なかったです。
現場でも波に飲まれることもなく、「ああ、ここはこうなんだな」とフラットに過ごすことができました。
でも思ったよりもプロの世界はそれぞれの責任感が違うな、というのは感じましたね。
学生時代、何回か自主制作的なものに参加してディレクターをやらせてもらったことがあったんですけど、やっぱりみんなちょっと他人事というか。本当に自分がメインでやっていると考えている人はキャストとディレクターとプロデューサーくらいで。あとはみんな他人行儀な感じだったんですけど。
それに比べてプロの現場では、制作に携わる人がみんなそれぞれ自分のポジションに大きな責任感を持って臨んでいるなっていうのがわかって、やっぱりかっこいいなと思いました。その中で自分も将来、この人たちと並んで立てるかもと思ったら、めっちゃワクワクしましたね。
あとは仕事の幅が意外とあるなというのも感じました。TVCMとかが一般の人には目につきやすいと思うんですけど、実際にはほかにも配信とかYouTubeとか、映像にはもっといろいろな種類があるんだな、いろいろな業態があるんだなっていうのは、日々勉強になっています。
インターンを通して積極性がアップ
インターンをして得られたことと、逆に期待したけど得られなかったことは?
シングのインターンで行った現場はみんないい方たちばかりで、インターンの僕にも「アイデアがあったら何でも聞かせて」と気さくに言ってくれて、すごくありがたかったし、いい刺激になりました。プロの中で自分の意見を言えるという環境にいるうちに、積極性が増したと思います。
それに、より「自分ってどんな人間なんだろう?」と自己意識を見つめ直すいい機会にもなりました。
期待したけど得られなかったものは、お金ですかね。これは業界全体の問題だと思うんですけど、大変さに見合ったお金はもらえないというのはあります。でもそれはもともとわかっていたし、インターンでもより実感したし、おかげで入社してからもギャップは感じなかったです。
朝焼けのピンクの空を見たときに「やっていける」と確信できた
インターンはその会社が自分に本当に合うかどうかを見極めるための良い機会
インターンをするメリットとデメリットは何だと思う?
僕らの就活の時代はオンラインがメインで、面接もインターンも、インターンって言ってもグループワークみたいなものが数日あるだけで、ほとんどがオンラインで済んでしまうものばかりだったんです。
だから僕もインターンについて消極的で。業態さえ知っていれば、なんとなく仕事もわかるだろうと思っていた部分があったんです。でも実際にインターンをやってみたら、この業界は特に行くべきだなと思いました。
映像業界って、実体がわからないからこそ過剰に怯えすぎてしまうところもあるし、過剰に憧れを持ちすぎちゃう人もいるだろうし。業界を知るというよりも、そこが本当に自分に合っているのかを見極めるためにも、インターンは行ったほうがいいなと。
だからインターンをするメリットは、入社前に自分が合うか合わないかを見極められるということです。
デメリットは、普通の会社と違ってこの会社は人とのつながりが濃いので、関わっているうちについすぐ「ここに入っちゃおう」と思ってしまうことですかね。
ほかの会社にも興味があって揺らいでいても、インターンに2、3回行っただけなのに、「シングメディアにしよう」と思ってしまう恐れがあるっていうのがデメリットかもしれないです。
だから会社に入り浸りすぎないようにしたほうがいい。「めっちゃいい人ばっかりじゃ~ん」となってしまうので。
責任を負わなくていい立場を利用してもっと失敗を経験すればよかった
もう1回インターンをやるとしたら、何を意識する? 気を付けたいことは?
インターンのときでも、「これやってみる? あれやってみる?」といろいろチャンスをいただけることがあったんですが、僕は怖くて断ってしまうこともありました。
でもインターンのときは責任を負わなくていい立場なので、せっかくなんだからその立場を利用して、失敗を怖れず何でも機会を拾っていけばよかったなと思います。
インターンで責任を負わなくていい立場だからこそできる失敗を、もっと積極的にしていけばよかったなと。
あとはいろんな現場にバランスよく行くことも大事だなと思います。僕の場合は自分の中でやりたいことが明確に決まっていて、というか、自分で勝手に決めつけてしまっていて、配信とかの現場からあまり声がかからなかったんです。だけど知見を広げるためにも、偏らずにいろいろ経験しておけばよかったなと思います。
会社が「挑戦者でいよう」と言ってくれるのは楽しい
シングメディアのパーパス「常に夢中を創造する挑戦者でいよう」についてはどう思う?
会社が「挑戦者でいよう」と言ってくれるのはいいなと思います。保守的な感じじゃなくて、挑戦をコピーに掲げているというのは幅があって楽しいです。
ただ現状そこに自分がどう貢献できるのかと言われたら、まだ準備期間なのであまり貢献できることがないんですが……。
でも毎日いろんな人が、「この先どう考えてるの?」みたいなことを聞いてくれるんです。忙殺されがちな日々の中でそういった問いかけをしてもらえると、自分の中で「どうしていこうかな」と考える機会ができるのでありがたいなと思います。だからこれからいろいろ考えながら貢献していけるよう、成長していきたいです。
プロデューサーだらけの会社でディレクターになりたいというのは異端な気がするんですけど、その中でディレクターとして僕が一人前になれれば社内で完結できる仕事も増えると思うので、そしたら外に出ていくお金が減るかなと思います。だから社内で仕事を回せるよう、ディレクターとして育っていきたいです。
それに、ディレクター的な思考がおもしろいとほかの方々に言ってもらえることもあるので、それを生かして刺激し合う関係になれるようにしていきたいというのもあります。ディレクターとしてギリギリの範囲内で遊べるような環境を作ることにも貢献していきたいですね。
シングメディアは会社というよりタレント事務所みたい
シングメディアに対する第一印象と今の印象は?
第一印象は……、よく応募したなと思います。髪オレンジの人とか、体格がいい人とか、見た目がコワい人がたくさんいて、「ラッパーの映像を作ってるのかな?」と最初は思いました。
面接に行ったときも、ホームページに出てたコワい見た目の人たちがいて、見た目の問題で、物理的な圧迫面接みたいになってました。迫力がすごくて。
でも今はもうそれが普通になっています。ただ田中さんからのメールの返信がめちゃくちゃ丁寧だったので、髪はオレンジだけど常識はある方なんだなというのは思って安心しましたね。
シングメディアは個性が強い人ばっかりなので、最初も今も、会社っていうよりタレント事務所みたいな印象です。
好きなクレドは「即行共脳」と「是非危機」
自分の好きなシングメディアの行動指針(クレド)は?
「即行共脳」と「是非危機」です。
個人でMV制作をやっていたとき、相手も自分もまだ全然駆け出しの状態で、相手が「こういうことをやりたい」と言ってきてくれたときに自分が悩んでしまうと、相手も「やっぱり無理ですよね」と諦めてしまって。そういうのはよくないなと思ったんです。だからとりあえず考える前にやってみようということで、「即行共脳」を選びました。
「是非危機」はそもそも映像業界に入ろうと思ったきっかけがこれだったので。旅行業界がダメだとなって何をしようかなと思ったときに、好きな映像系へ進んでみようと思ったので、まさに是非危機だなと。
自分が生きている軸はこの「即行共脳」と「是非危機」だと思っています。
自分の色を見失わず少年の心を持ったままの「骨太王(少年)」になりたい
1年後の自分へ一言
新しく何か変わるというよりは、今のクセのある人間のままでいてほしいと思います。自分の色を見失わないようにしてほしいです。
だから丸くならず、尖ったまま、少年の心を持ったままの「骨太王(少年)になる!」ですかね。
あとは個人として求められる仕事をしたいです。ワンシーズンに1本、人に自慢できるような作品を作り続けていきたいと思います。
人を頼り倒し、善意をしゃぶりつくし、業界と自分の未来を立ち止まって考えることが大事
シングメディアでのインターンを考えている人に向けて一言
言いたいことは3つあります。
1つは、人を頼り倒そうということ。インターンのときは極論、何をやっても守られるので、立場を生かして頼りつくしてほしいです。それにインターンで頼りつくしておくと、先輩との人間関係が出来上がっているので、入社したときにも仕事がしやすいです。
2つめは、善意をしゃぶりつくそうということ。相手が実際は腹の中でどんなことを思っているのかはわからないけれど、1回でも自分に手を差し出してきてくれる人がいたら、それはチャンスなので、その手を絶対に掴んでほしいと思います。
3つめは、業界と自分の未来を立ち止まって考えようということ。実際に映像業界に入ってみたら辛いこともたくさんあると思うんですが、そのときに先の先のことを考えられないと、先が見えていないと、しんどいなって思って目の前のことにつぶされてしまいます。そうならないためにも、業界と自分の未来を明確に考えておくことが大切です。